「IBEXエアラインズ」に客室乗務員として新卒入社が決まった扇山真緒さん(写真右)
はじめはグランドスタッフを目指していましたが、同じスクールに通う仲間が夢を追う姿に刺激されて、CAになろうと決意したそうです。今回はお母様の幸子さん(写真左)に、CA内定までのストーリーを伺いました。
(聞き手:プロインタビュアー)
写真右)
内定者:中村 未来さん(21歳)
内定先 : 株式会社スターフライヤー 客室乗務員(新卒)
出身校:福岡大学
写真左)
お母様:扇山 幸子さん(50歳)
この子は、はじめはCAになろうとは思っていなかったんです。それどころか、大学三年生なのに就職活動すらしていなかったので心配していました
そんなとき、大学のゼミで日本経済新聞の記事を扱うことになりました。「日経新聞をきちんと読むことができれば就職活動の助けになる」という話を聞いた私は『日経新聞の読み方セミナー』という新聞社主催の女性限定のセミナーに参加することにしたのです。娘の役に立てたらと……という一心でした。
そこで講師をされていたのが、乾先生だったんです。「こんなに素敵な女性がいるんだ!」と、驚いてさっそく娘に伝えました。娘も私の話を聞いて、そのセミナーに通うようになったんです。
そうです。娘も自分ひとりで進路を決めるのに不安を感じていたようで、乾先生の教えるスクールに入ったら就職活動もうまくいくのではないかと思ったのでしょうね。何より「こういう女性になれたら」という憧れの気持ちが大きかったみたいです。
ええ。入学当初は一般企業への就職を考えていたようです。CAコンシェルジュに通い出してからは航空会社への関心が高まり、3年生の12月まではグランドスタッフになることを視野に入れ、一般企業の就職面接も受けながら通っていました。CAになれるという考えはなかったみたいです。
3年生の2月くらいですね。「周りの仲間がCAを目指しているのに、自分だけ意識が低いままここで学び続けていたら迷惑をかける」と悩みだして……何より、娘自身がグランドスタッフという目標に物足りなさを感じていたようです。
その頃から、本気でCAを目指すようになりました。この子、身長は152cmしかないし、目指した時期も遅いし、私は正直CAは厳しいんじゃないかと思っていたんです。でも、「無理だったとしても、とにかくここで頑張りたい」という本人の熱意に、応援する覚悟を決めました。
それはもう劇的に変わりました!
これまでは将来の夢をきいても「専業主婦がいいな」という調子でのんびりしていたのに、目標が定まってからは「こんなに頑張れる子だったんだ!」とびっくりしたくらい。課題の提出のために、深夜の2時や3時まで机に向かうことも度々ありました。先生もそれに付き合って、夜中なのにFAXで添削してくださるんです。そういった恵まれた環境の中だから、娘も全力投球できたんだと思います。
娘は乾先生と出会って人生が変わりました。現状で満足せずに、ずっと成長しながら学んでいけるという楽しさを、先生に教えてもらったんです。仕草や立ち居振る舞いや、考え方まで……日常生活での意識も変わりました。先生から素晴らしいものを吸収しているおかげです。
スクールの仲間も努力家ばかりで「辛くても、みんなが頑張っていると思ったら私も頑張れる」とよく言っていましたね。
難航していましたね。15、16社くらい受けたのですが、どの企業でも最終試験で毎回落ちてしまうんです。試験のためのテキストとエントリーシートだけですごい量なんですよ。ノートも十冊を超えて、持ち歩くのが大変そうでした。それだけ努力をしているのに、なかなか内定が取れず、4年生の秋になる頃にはさすがに落ち込んで「やっぱりなれないのかな」と弱音を吐くことも多くなりました。見ていて辛かったですね。
そこは私も少しだけ頑張りました(笑)。がむしゃらになる娘の姿を見て、できるだけのことはしてあげようって。娘も負担をかけている自覚はあったみたいですが、「将来親孝行するから」という言葉を信じました。乾先生とも何度もお手紙をやりとりしていたので、不安はありませんでした。
4年生の12月に、福岡空港のグランドスタッフの内定をいただきました。
自宅から通えそうな距離ですし、親としてはほっとしましたね。でも本人はどうしてもCAがいいと言うんですよ。それなら気の済むまで頑張ればいい、と思って応援し続けました。
卒業まで頑張ってダメでも、アルバイトをしながらレッスンに通ったらいいと思って、長い目で見守ることに決めたんです。乾先生を信じてついていったら間違いない、という確信もありました。
「やったー!」って娘と一緒になって大喜びしました。試験の1時間前に「やっぱり自己PRはこんな風にしたほうがいいんじゃない」って、先生もお仕事中なのにお電話をくれたそうです。
試験前日のマンツーマンレッスンのときには、履歴書で質問されそうなところを先生が指導してくださって、当日はそれがそのまま聞かれたということもあったんですって。予行演習できたから、緊張せずにお話しすることができたと娘が言っていました。
乾先生がいてくださったからこそ、ここまで頑張りぬけたんだと思います。
その通りです。
乾先生からは、生徒を「CAとして以前に、一人の女性として育てたい」という強い想いが伝わってくるんです。だからこそ私も安心して娘を預けることができました。乾先生はお優しい方ですが、指導となると母親である私以上と言ってもいいくらい厳しいんですよ。真剣に考えてくださっている証拠なんですよね。
娘も、「授業中は本当に厳しいけれど、授業が終わると気さくに話しかけてくれて、メリハリがあるからこそ安心してついていける」と言っていました。
娘がCAを目指そうと決めたからには、親も一緒にがんばらないといけません。でも、あきらめないで最後まで子どもの夢を応援する気持ちがあれば、きっと楽しいと思います。
みんなで喜べると思うので、お父様もお母様も、お子さんの夢が現実になる日を目指して頑張ってください。
〜真緒さん、お母様の幸子様、本日はインタビューのご協力ありがとうございました。〜