今年も残すところあと一ヶ月余りとなりました。年末年始の計画をたてているという人も多いかもしれません。エアライン業界にとって年末年始は繁忙期。帰省や旅行で多くのお客様が飛行機を利用します。毎年この時期になると気になるのが、年末年始のスケジュールです。年末年始はどのフライトが入るのか、どこで過ごすことになるのか、皆ドキドキしながらスケジュール発表の日を待ちます。CAを目指す皆さんにとっても、CAがどんな年末年始の過ごし方が待っているのか、気になるところだと思います。今回は、CAの年末年始の過ごし方を、いくつかのパターンに分けてお話ししたいと思います。
①偶然のオフ
毎月のスケジュールはそれぞれのクルーによって個別に組まれていますが、フライトとフライトの間には必ずお休みの日が入ります。例えば、国内線乗務の場合には4勤2休が基本で、国際線乗務の場合には、航空会社や短距離路線、長距離路線によっても異なりますが、2〜5日の勤務の後には、1〜3日のお休みが入るようになっています。そのため、年末または年始のどちらか、もしくは年末年始にかけて偶然にもオフになるというパターンのクルーが出てきます。実家に帰って家族と過ごす、恋人と初詣、友達と年越しパーティーなど、ゆっくり年末年始を過ごすことができます。
②スタンバイ
体調を崩してフライトを欠勤しなければいけないクルーが出た時のために、常にスタンバイ要員がアサインされています。空港オフィスもしくは自宅にてスタンバイの時間が終わるまで待機。もし欠勤のクルーが出た際には代わりに乗務しなければなりません。待機で終わるのか、どこかのフライトに行かなければならないのか、1泊なのか2泊なのか、予測もできないので予定もたてられないという、まさかのスタンバイパターンです。
③上空で年越し
国際線の長距離路線の場合、上空で新年を迎えることも珍しくありません。お客様が起きていらっしゃる時間帯であれば、「新年おめでとう」のアナウンスを入れて、お客様みんなで新年を祝うということもあります。初日の出フライトを企画しているエアラインもあり、 機内から初日の出を拝むこともできます。また、 時差の関係で、日本ですでに新年を迎えていても、上空やステイ先で2回目の新年を迎えるという経験もできます。その反対に、アメリカ大陸から日本へのフライトの場合には、フライトの間に日付変更線を超えて時計を進めるため、年越しの時間がなくなるというパターンもありますよ。
④ステイ先で過ごす
年末年始をステイ先で過ごすパターンはかなりあります。今年はどこ?と、スケジュールが出るのを心待ちにしているクルーも多いです。同便のクルーと予定をたてて、ステイ先でカウントダウンイベントに参加することもできるのです。毎年、違う都市で年末年始を過ごせる経験なんて、そうできることではないですよね。世界各都市の違った年末年始の過ごし方を体験できることは、CAの仕事をしていてよかったと思うことのひとつでもあります。
いかがでしたか。CAの年末年始の過ごし方は、フライトスケジュールにかかっていると言っても過言ではありません。フライトが入れば、年末年始を家族や恋人、友人と一緒に過ごすことはできなくなります。また、体調管理が重要なCAの仕事では、様々なイベントが目白押しの年末年始でも、盛り上がる声を聞きながら、次の日のフライトに備えてベッドに入らなくてはいけない時もあります。今年は、どこで、誰と、どんな年末年始になるのか、どんなスケジュールになっても、楽しみながら、しっかりとこなせるCAを目指してくださいね。